N. H. Shimadaのブログ

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NEC筑波研究所見学

2017年11月16日 ナノ量子情報エレクトロニクスの講義でNECの筑波研究所を見学しました。
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TXつくば駅集合。そこから専用の送迎バスで20分ほど。NEC筑波研究所につきました。

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最初に案内された講義室にお猿さんが。CMでみるやつですね。「バザールでござーる」という名前らしい。

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・ウエアラブル歩行計測技術

歩行計測では、床反力(3次元)と足裏の重心位置(2次元)の合計5次元データを計測している。

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このような従来の方法では赤外線カメラ+床センサーを使用。それぞれ800万円ずつ、大掛かり、屋内の限られたスペースのみ、せーので計測するのであまり自然な歩行にはならない、などの問題点。
ウェアラブルで出来れば医療応用や研究用に使えそう。
しかし、いままでの靴に付けるウエアラブルセンサー(ただの加速度センサー)は垂直一軸方向のみの計測しか出来ない。
これをなんかのセンサー(?)と加速度センサー2つを付けるだけで10%誤差程度で推測できるようにした。すごい。関節の角速度からトルク、トルクから筋肉の使用率とかも計算できる。

バイオプラスチック技術

バイオプラスチック Special Contents | NEC R&D
従来のプラスチックは石油から作っている。植物から作るのがバイオプラスチック。植物から作る意味としては、地上にある植物から作って、それを捨てて分解すればまた土に還る、というように地上だけでぐるぐる循環させられる。持続可能的な。
トウモロコシから作ったやつ、生分解性のプラスチック、何か加えて耐熱性あげた60℃から90℃。携帯電話とか証明器具に使えるように。
最近は非食物から作るのを目指す。セルロースのパルプ(紙作るやつ)と、カシューナッツの殻から性能いいプラスチック作れた。(バイオプラスチック Special Contents | NEC R&D)

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石油系に比べて値段高い、大量生産出来るようになれば安くなるけど、そのためには売れないといけない、うれるためには安くないと、、、。まずは、ある程度高くても買ってくれるやつ、スマホとかに使うための漆の光沢ブラックを持つプラステックを開発。
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・ドローン自律飛行技術

www.nikkei.com
橋の下とかのコンクリート検査
ハンマーで叩いて音を観る
50cmぐらいまで近づかないといけない。ドローンは壁や天井に近づくのは原則NG。吸い込まれてペタッと張り付く?
自動制御する。
自分のいる位置をカメラの視界から判断する。
匂いを探知していろいろする。麻薬検査、人命救助など。蚕の嗅覚器官を切り取って電極にはりつけとかやってた。
ドローンipadで操作した。
5万円ぐらい。いまやと2万円とからしい?欲しい

・ナノカーボン技術

あのカーボンナノチューブ(CNT)を発見した時の電子顕微鏡が展示されていました。発見者の飯島澄男さんのパネルも

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カーボンナノホーンの研究をやっている方のお話。
カーボンナノホーンが集まって球状になった集合体「球形カーボンナノホーン集合体」がある。
カーボンナノホーンが集まってブラシ状になったやつ、「カーボンナノブラシ」。 発見したご本人でした。
jpn.nec.com
発見過程の秘話(?) もともとは球状のやつの性能(触媒用、導電性)をあげたかった。カーボンナノホーンの隙間に原子ドーピングするかで、鉄原子入れてみた。やってみたらなぜかブラシ状のやつ出来た、らしい。
ソースドレイン間部分の半導体として使ってた。

・フレキシブルエレクトロニクス技術

染谷研と近いらしい。某君の研究室のインク回路の印刷とかの感じ。こんな感じの感圧センサー作れる。
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・量子ドット赤外線センサデバイス

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GaAsにAlGaAsを積むと格子ひずみ発生する。10層ぐらい積み重なるとInAsの小さいピラミッドいっぱい出来る。ピラミッド部分は電子にとって他より居心地がいい、水素原子での原子核引力ポテンシャルみたいになる、つまり離散的なエネルギー準位が出来る。これが量子ドット。
広く使われてるのものは単純な半導体で、価電子帯から伝導帯の励起エネルギー準位が広い。
量子ドットエネルギー準位に等しい赤外線入ると励起されて光電子として電流流れる。選択性が高い。
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検出波長を制御出来る → 鉱物探索
いっぱい並べて画像 カメラとして使える
衛星で上空からから鉱物区別の応用可能性。いまのところ長石と石灰石を区別出来た。
量子井戸型のセンサーもあるよ。閉じ込めが2次元で、Fermiゴールデンルールにより垂直に入った光を吸ってくれないという問題点が。
量子ドットのサイズ制御はむずかしい、他の研究室が最先端技術で作ってくれたもの使ってる。

・スピン熱電デバイス

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従来のゼーベック熱電変換素子
車の排熱から発電、技術的には可能。車本体と同じぐらいの値段する。
鍋の底に貼っとけばスマホの1/3ぐらい充電出来るらしい。

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スピン流でのゼーベック熱電変換素子 膜考える 普通のだと熱の流れた方向(幕に垂直)に電流流れる スピンだと熱の流れと垂直方向に電流取り出せる 面積大きくするだけで性能あがるので嬉しい。(わりと専門に近いところなのにあんまわかってないので要勉強)。ただ、まだ従来型には30倍ぐらい及ばない
コイン型電池は2週間でおわる。スピン熱電なら温度差さえあへばいける。人の肌とか

スパッタリング装置、膜圧にグラディエントかけるように、これを三方向から。いろいろな組成の素子が一気に作れる。これを一気に性能計測。
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大量のデータが出来る。機械学習で熱電性質と相関のあるパラメータを抜き出し。
応用例、カッシーニではプルトニウムの表面にゼーベック熱電素子置いて発電。

・タダ飯

ありがとうございます!ありがとうございます!
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一番お偉いさんっぽい人の締めのお話。優秀な研究者社員を1日駆り出して相手をさせるというのはものすごいコストがかかっているよ、という脅し。たしかに